食の安全の真実! 元魚屋さんの言葉

日々の食生活の中で魚を食べる機会は多いと思います。
現代日本の食生活の変化は、目まぐるしく欧米化が進んでいると良く耳にします。

しかし春になれば初ガツオ、秋になればサンマなど旬の時期に食べたくなりますよね。

食の安全の真実!元お魚屋さんの言葉

魚を購入するとき、どのように選んでいますか?
皆さん魚を何処で購入されていますか?

食品スーパーや大型ショッピングセンターの食料品売り場の魚屋さんで購入される方が多いと思います。
その様な魚屋さんは、市場の仲卸業者さんからお魚を仕入れています。
お店側からこんな魚が欲しい等の注文をしたり、または仲卸の方から「お得な魚がありますよ。」などと売り込みもあります。

お魚屋さんの商売を知る

魚屋さんも商売です。基本的に安く仕入れて高く(適切な価格の範囲で)売ります。
仕入れた品(魚)に加工を施し付加価値を付けて売る事により値段を高く設定するわけです。
仲卸から購入した状態でそのまま店に出して売るときは、付加価値の価値自体がそんなにないので仕入れ代金に少し上乗せするぐらいになります。この様にそのまま売るときは、仕入れ自体の代金を安くなるように仲卸業者さんにお願いします。沢山仕入れるから安くしてよ!みたいなやり取りをするのです。その様にして利益を出します。

魚に付加価値を付けるとは?

魚の状態で購入して捌き内蔵を取った処理をする。骨を取り三枚おろしにする。または切り身にする。色々な加工の仕方があります。人の手を加える事が価値になります。購入するお客さん(消費者)は、少しでも楽をしたいですからね。購入して家で焼くだけ、煮るだけ、お皿に乗せるだけ。楽する代わりにその分の代金をお店に払っているわけです。

魚屋さんも商売である以上、仕入れた物を廃棄にしたくはありません。色々な付加価値を付けて購入してもらう努力をします。
最初は魚の姿のままで売り、次の日は、内臓を取る切り身にする、等の工夫をします。最初から切り身にして売る予定の物もあると思いますが・・・。それは、魚屋さんの販売戦略です。

分かりやすい例えを出します。

マグロを仕入れたとします。マグロはそのままの姿では、売れませんので食べやすい様に加工します。刺身のネタの冊にします。
冊にしたらその日に販売する予定の刺身になる物と冊にしてそのまま販売する物と2つバリエーションを作ります。
次の日、前日に残ったマグロの刺身はヅケにして出します。前日に残ったマグロの冊は、刺身になって販売します。マグロは、そんなにすぐに腐る魚ではありませんのでこの様に加工され色んなバリエーションをするのです。

サンマは、そのままの姿で販売できますので仕入れた姿で販売します。
内臓が嫌いなお客さんの為に内臓を取って販売する、煮付けをしたいお客さんの為にブツ切りにして販売する。等の付加価値を付けて少しその手間賃を販売価格に乗せて売ります。これで3つのバリエーションが出来て消費者も購入しやすくなります。
サンマの鮮度は、顔に出やすいです。次の日に前日残った姿のままのサンマは、顔を取り内臓も取りして加工して売ります。ブツ切りになったサンマは、煮付けになって販売もします。

いかに廃棄にならないように売るか

魚屋さんは、色々な努力をします。廃棄にならないようにします。
①仕入れをして付加価値を付けて売る。(少しでも高く購入してもらいたい為に)
②廃棄にならないように、付加価値を付けて売る。

付加価値を付けて売ると言っても①と②では、意味合いが違います。

消費者として

購入する側には、魚の知識が必要です。旬の時期の魚・魚の鮮度などなど。
サンマも生サンマと塩付けにされた塩サンマとあります。サンマの旬は、9月~10月中ぐらいです。旬真っただ中のサンマならどこで購入しても脂の載った美味しいサンマだと思います。
しかし旬の終わりになったサンマは、脂の載りがあんまり良くありません。その様なときには、生サンマを食べるのではなく塩サンマにした方が美味しいと思います。生だからとか鮮度が良いから、だけの基準で選んでいませんか?

まず知る事からすべてが始まると思います。知る事により自分で考えることが出来るのです。自分自身にない知識を知り、自分で判断できるようになる事が食の安全へと繋がると思います。